研究課題/領域番号 |
10670256
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小熊 恵二 岡山大学, 医学部, 教授 (00002262)
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研究分担者 |
井上 薫 岡山大学, 医学部, 助手 (40260103)
藤永 由佳子 岡山大学, 医学部, 助手 (60252954)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | ボツリヌス菌 / ボツリヌス中毒 / ボツリヌス毒素 / 赤血球凝集素 / レセプター / シアル酸 |
研究概要 |
ボツリヌス神経毒素(分子量的15万、7S)は培養液や食品中では無毒成分と結合し、30万(12S)、50万(16S)、90万(19S)という巨大分子(progenitor toxin)を形成している。A型菌は12S、16S、19Sの毒素を、B型、C型およびD型菌は12Sと16Sの毒素を産生する。12S毒素は神経毒素に赤血球凝集活性を示さない無毒成分が結合したものであり、16S、19Sの毒素は12Sの毒素にさらに赤血球凝集素(HA)が結合したものである。 我々はこれまでボツリヌスC型毒素を用いて、毒素が腸管より効率よく吸収されるためにはHAが重要であること、およびA〜D型のHAはHA1(〜33k)、HA2(〜17k)、HA3a(〜23k)、HA3b(〜53k)のサブコンポーネントより成ることを発見した。 今回、まずA型とB型の16S(および19S)、12S、神経毒素を精製し、モルモットの腸内に接種したところ、C型の場合と同様に、毒素の効率よい吸収のためにはHAが必要であることが示唆された。次いでA型とC型のHA1〜HA3bの各サブコンポーネントを、大腸菌を用いてGST融合蛋白として合成し、その腸管上皮紐砲や赤血球との結合活性を解析した。HA2、HA3aは両細胞に結合しなかったが、A型、C型いずれのHA1、HA3bとも両細胞に良く結合し、そのレセプターは、HA1はシアル酸、HA3bはgalactoseを含む糖鎖分子であった。またHA活性を示すA型毒素(16Sと19Sの混合標品)は主にgalactoseを含む糖鎖に、C型毒素(16S)はシアル酸に結合した。従ってA型毒素はHA1を介してgalactoseを含む糖鎖に、C型毒素はHA3bを介してシアル酸に結合することが判明した。なお、欠失変異体の実験からは結合にはHA1、HA3bのC端側が重要であることも判明した。
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