1. 可溶性BST-1トランスジェニックマウスとBST-1欠損マウスにおける2型コラ-ゲン誘発 関節炎(CIA)の解析: 可溶性BST-1トランスジェニックマウスに、CIAの誘発を試みたが、CIA抵抗性の系統であるC57BL/6バックグラウンドでは、発症率が低く評価が困難であった。CIA感受性の系統であるDBA/1Jバックグランドへのバッククロスは、可溶性BST-1トランスジェニックマウスで7世代、BST-1欠損マウスで4世代まで終了しており、予備実験を開始する。 2. BST-1/CD38ダブルノックアウトマウスの作成: BST-1遺伝子とCD38遺伝子を欠損したES細胞のクロ-ンを樹立し、キメラマウスを作成中である。今後、gcrm line transmissionの確認および同一遺伝子座のBST-1とCD38が欠損したマウスの選別を行う。さらに、BST-1欠損マウスとCD38欠損マウスの交配によるダブルノックアウトマウス作製も行っている。 3. GPI結合型分子BST-1の情報伝達機構の解明: BST-1と会合する分子を免疫沈降法で検出するために、界面活性剤や架橋剤の検討を行なっている。 4. BST-1リガンド遺伝子のクロ-ニング: BST-1結合タンパクを発現するヒトBリンフォ-マ細胞株より、発現ベクタ-pEF-BOSに組み込んだcDNAライブラリ-を作製した。293T細胞に遺伝子導入し、発現クロ-ニング法により2万クロ-ンをスクリ-ニングしたが、BST-1リガンドの遺伝子は得られでいない。さらにスクリ-ニングを継続するとともに、生化学的な解析も試みる。
|