• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

亜鉛欠乏の生体影響に関する研究とその予防医学的評価

研究課題

研究課題/領域番号 10670321
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

野寺 誠  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (70189413)

研究分担者 柳沢 裕之  埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (10200536)
和田 攻  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60009933)
キーワード亜鉛 / 欠乏 / ラット / アポトーシス / 精巣 / 腎臓
研究概要

本研究では、亜鉛欠乏の生体に及ぼす影響とその機序を解明する上で、有力な手がかりとなる生体変化を調べることを目的とした。6週齢のSD系雄ラットを亜鉛欠乏食で一定期間飼育した。これらのラットの精巣と腎臓について病理組織学的な変化とTUNEL法によるアポトーシスの亢進状況を調べた。病理組織学的には、10週目に精子の消失を伴う精巣の著しい萎縮像が観察された。腎臓には、顕著な変化は見られなかった。一方、TUNEL法では、精巣においてはすでに3-4週目に精母細胞を中心とした、腎藏においては10週目に遠位尿細管を中心としたアポトーシスの亢進が確認された。
従来より、亜鉛欠乏では生殖能の低下が知られている。精巣に関する本研究結果は、従来報告を裏付けるとともに亜鉛欠乏によって生じる生殖能の低下が、アポトーシスの亢進に起因するものであることが明らかになった。また、腎臓のように、短期間の亜鉛欠乏では形態学的にも機能的にも変化を来さない臓器においても、その欠乏が長期間に及ぶと、影響が出る可能性があることも新たな知見として得られた。以上、本年度研究では(1)亜鉛欠乏がアポトーシス亢進を引き起こすことと、(2)亜鉛欠乏のアポトーシスに対する感受性は組織によって異なることが知られた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 野寺 誠: "生体における亜鉛の役割" 日衛誌. 54.1. 126 (1994)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi