観察方法 実験動物としてFisher系雄性ラットを用い、実験群はI群(エタノール投与群・Tr群):市販粉末飼料(CF-7・日本クレア社製)の自由摂取、および16%エタノール水(日本酒)自由摂取。II群(対照群・Cont群):エタノール投与群の前日摂餌量と同量の粉末飼料および摂取エタノールと同等カロリーのグラニュー糖摂取。飲料水は水道水自由摂取。III群(無処置群・Int群):粉末飼料の自由摂取および飲料水は水道水の自由摂取の3群とした。観察結果 1.栄養摂取状況:摂餌量は無処置群に比較し、投与群は有意に低下していた(p<0.01)。その減少率は約25%であった。エタノール群では、総摂取カロリーの28.4%エタノールより摂取し、総摂取カロリーは無処置群と投与群の間に有意差は見られなかった。 2.尿中へのミネラル排泄:クレアチニン量は投与群と対照群で有意は見られなかった。クレアチニン補正を行なったNa、K、Cl、Ca、Mg、Pいずれも投与群が有意に高値(p<0.05、p<0.01、p<0.01、p<0.01、p<0.01、p<0.01)であった。3.血清中カルシウム:いずれの観察時期においても有意差は見られなかった。4.腎組織免疫組織化学的観察:何れの観察時期においてもIgA陽性物質の腎への付着は観察されなかった。 5.腎エタノール濃度:エタノール投与終了48時間であh、結合型エタノールは投与群845.5±132.9μmol/g、対照群381.7±134.5μmol/gであり投与群が有意に高値であった(p<0.01)。
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