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1999 年度 実績報告書

腫瘍細胞の進展にともなう非特異免疫の変化に及ぼす運動とストレスの影響

研究課題

研究課題/領域番号 10670327
研究機関早稲田大学

研究代表者

町田 和彦  早稲田大学, 人間科学部, 教授 (00111104)

研究分担者 太田 冨貴雄  早稲田大学, 人間科学部, 教授 (20092041)
林 修  女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (20133340)
キーワード腫瘍細胞 / 生体防御機能 / ラット / 自由運動 / 非特異免疫 / 活性酸素 / 強制運動 / SST-2細胞
研究概要

[目的]特異免疫の研究に対し遅れている非特異免疫の腫瘍細胞に対する影響について、それに及ぼすライフスタイルの影響を中心に研究し、昨年度はストレスとの関係を調べた。今年度は近年各種生活習慣病の予防に大きな期待がかけられている適度な自由運動の腫瘍細胞に及ぼす影響を調べた。
[方法]実験は昨年度同様SHR系ラット(4週令)を用い、本実験4ヵ月前より直径1mの回転式運動ケージにより自由運動を行わせた「自由運動群」、ラット用トレッドミルにより週2回、30分、毎分8.4mで2ヵ月間運動負荷を行わせた「強制運動群」、特別な運動負荷は行わないで代謝ケージに一匹飼いで飼育された「コントロール群」の3群にわけ、それぞれ4ヵ月間飼育したのち各々の半数に1×10^7cell/mlの腫瘍細胞(SST-2細胞)を背部皮下組織に接種し2週間観察後サンプルを採取した。
[結果・考察](腫瘍重量)「自由運動群」は他の2群に比べ有意に腫瘍重量の減少を示し、自由運動が腫瘍の進展の抑制に大きな影響を与えることが明らかになった。(白血球の変動)総白血球数は移植群で非移植群の数倍も増加した。移植群のなかではコントロール群で有意に高値を示した。白血球のなかでも好中球の増加が顕著であったが、リンパ球も有意に増加した。その中で「自由運動群」は増加の程度が少なかった。(活性酸素産性能)黄色ブドウ球菌を貧食させた時の活性酸素(スーパーオコサイド)産性能を調べたところ移植群はいずれも非移植群の数分の1に減少していた。「自由運動群」はもっとも高値を示した。(過酸化脂質)過酸化脂質は「コントロール群」と「強制運動群」では移植により有意に増加したが、「自由運動群」は増加を示さなかった。以上の結果から自由運動が腫瘍の増加に抑制的であることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤岡洋成,町田和彦 他: "腫瘍細胞接種ラットに及ぼす運動の影響(1)血液細胞"日本衛生学雑誌. 55・1. (2000)

  • [文献書誌] 緑川泰史,町田和彦 他: "腫瘍細胞接種ラットに及ぼす運動の影響(2)非特異的生体防御特性"日本衛生学雑誌. 55・1. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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