研究概要 |
本年度は、前年度からの継続研究として東北中央病院産婦人科外来受診者のうち40〜60歳までの女性で、更年期障害と診断された50名と同年齢の人間ドッグ受診女性150名を対照群として以下の検査を実施した。両群とも研究の趣旨を口答及び文書で知らせ、文書による同意を得た。 本年度は、SMI、GHQ、ライフイベントの他に加速度脈波の比較検討を行った。 1)加速度脈波の波形タイプ、APG indexはSMI得点においては2群間で差がみられなかった。 2)加齢に伴い、波形タイプはD,Eパターンの出現率が高くなり、APGindexは低値をとった。月経様態において不順群はAパターンが出現していなかったが、他の波形タイプでは有意な差は認められなかった。APG indexは、月経正常群・不順群に比し閉経群が低値を示していた。 3)SMIとGHQには有意な正の相関が認められ、更年期症状が強くなるにつれて精神健康状態も悪化していた。 本研究を通して、SMIによる更年期症状といくつかの背景要因との関連が明らかとなったが、加速度脈波はデータの個人差が大きく今後更なる分析が必要と考える。
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