研究概要 |
中高年者の「生活習慣病」の原因としては、遺伝的素因・外部環境要因の他、食習慣・運動習慣・喫煙・飲酒等の生活習慣が中心となっている。これらの生活習慣に共通しているものは酸素消費であるので、酸素消費に注目して生活習慣の管理を主体とする機能管理をすすめていくと、健康管理に有効と考えられる。健康度指標として、呼吸機能、特に、ガス交換・輸送機能検査に着目して、肺内の不均等分布の測定を確立した。連続呼吸法によるN_2ガス洗いだし法により肺胞のもつ換気能力に対する肺気量の分布を連続的に算出表示でき換気能力の不均等分布の状況を一目で把握することができるようになったが,測定データに含まれるノイズに対する過敏さにより、実用に供するには不十分であった。赤池によるベイズ手法を導入することにより解決する糸口を見つけ、データに含まれる測定誤差の大きさと肺内ガス不均等分布パターンの再現能力の関係を明らかにした。臨床応用への本手法の有効性等について検討し、今後の保健領域での活用の供する可能性を示した。
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