研究課題/領域番号 |
10670363
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
江口 弘久 自治医科大学, 医学部, 教授 (40160353)
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研究分担者 |
谷原 真一 自治医科大学, 医学部, 助手 (40285771)
中村 好一 自治医科大学, 医学部, 助教授 (50217915)
柳川 洋 自治医科大学, 医学部, 教授 (30077169)
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キーワード | サーベイランス / 時系列分析 / 季節変動 |
研究概要 |
都道府県別の週別定点あたり患者数を用いて、3次元の流行図を作成した結果、麻疹の場合、1995年では北海道東北、近畿、九州地域に患者報告数の季節的な上昇を認めたが、北陸、上信越、関東地域では大きな上昇は認められず、地域により流行発生に違いがあると考えられた。1996年は各地域とも第20週前後に患者報告数がピークを迎え、全国一律の流行発生が起こったと考えられた。しかし、北陸、上信越地域では第40週以後から再び報告数の上昇を認め、局地的な再流行の可能性が考えられた。風しんの場合、1995年では四国、九州地域では第25週前後に患者報告数が大きく上昇した。関東、北陸、上信越でも25週前後にピークを認める傾向にあった。北海道東北、近畿、東海地域では大きな上昇は認められず、地域により流行発生に違いがあると考えられた。1996年では各地域とも第25週前後に患者報告数が上昇し、全国一律の流行発生と考えた。しかし、中国、近畿地域では第50週前後にも小規模ながら患者報告数の上昇を認め、局地的な再流行の可能性が考えられた。溶連菌感染症は1995年、1996年ともに全国的に第25週前後と第50週前後の2点で患者報告数が上昇し、第32週では患者報告数が最低になっていた。北海道東北地域では他の地域と比較して定点あたり患者報告数が高い傾向にあった。手足口病には1995年夏に全国的に定点あたり患者報告数の上昇を認め、全国的な流行が発生したと考えられた。1996年夏にも定点あたり患者報告数の上昇が認められたが、1995年のピーク値の3分の1〜5分の1程度の低い値であった。突発性発疹は明確な季節変動および地域格差を認めなかった。
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