• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

発癌に寄与する感作性化学物質に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10670371
研究機関関西医科大学

研究代表者

圓藤 陽子  関西医科大学, 医学部, 講師 (50193438)

研究分担者 柾木 龍一  関西医科大学, 医学部, 講師 (70140283)
黒田 孝一  大阪市立大, 医学部, 助教授 (30158886)
竹谷 茂  京都工芸繊維大, 繊維学部, 助教授 (20121949)
キーワード発がん / 感作性 / ヒ素 / ホルムアルデヒド
研究概要

本研究は発がんのプロモーター様作用を示す物質に感作性を有する物質が多いことから、感作性のある発がん物質の特徴および指標となる変化を見いだし、DNA損傷検出系では検出できないプロモーター様物質の検出系を構築する指標を得ることを目的としている。
プロモーター様発がん物質としての特徴を良く揃えている物質としてヒ素を選び、それを用いて様々な実験を実施している。前年度の実験において、ヒ素による細胞変化がマイクロチュブルの凝縮に始まることを観察し、その指標となるGTPaseをアイソトープを使わないで感度良く測定する方法を報告した。本年度においてはその方法を用いてヒ素の動態を観察し、DMAが分裂期細胞のチュブリンに作用し、異常紡錘体を形成することを明らかにした(Appl. Organometal. Chem.,15:676-682,2001)。この変化はヒ素の発がん性の特質を現していると考えられ、これが他の感作性発癌物質においても起こっているかを調べる必要があり、今後の課題である。
また、感作性発がん物質のホルムアルデヒドは現在問題となっている住宅内汚染の原因物質と考えられていることから、環境および医学的な面から住宅実態調査を実施し、報告した(臨床環境医学10(1):3-10,2001)。更に大規模な調査を2000年に実施し、測定法による濃度の違いを明らかにした(Tohoku J. Exp. Med, 196(2):in press,2002)。現在、健康影響に関する結果を論文に作成中である。今後、調査対象者を追跡することにより、住宅曝露によるホルムアルデヒドの影響を明らかにできると考えている。今後の課題である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 圓藤陽子: "シックハウス症候群が疑われる患者の住宅環境および臨床的調査"臨床環境医学. 10(1). 3-10 (2001)

  • [文献書誌] Hiroko Kawata: "Dimethylarsinic acid targets tubulin in mitotic cells to induce abnormal spindles"Applied Organometallic Chemistry. 15. 676-682 (2001)

  • [文献書誌] Takako Furukawa: "Involvement of PLAGL2 in activation of iron deficient-and hypoxia-induced gene expression in mouse cell lines"Oncogene. 20(34). 825-829 (2001)

  • [文献書誌] Shigeru Taketani: "Expression of coproporphyrinogen oxidase and synthesis of hemoglobin in human erythroleukemia K562 cells"European Journal of Biochemistry. 268(6). 1705-1711 (2001)

  • [文献書誌] Yoko Endo: "Sampling methods and residential factors affecting formaldehyde concentration in indoor air"Tohoku Journal of Experimental Medicine. 196(2)(in press). (2002)

  • [文献書誌] 徳永力雄: "実践最新産業衛生講座"南江堂(in press). (2002)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi