研究課題/領域番号 |
10670375
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
|
研究機関 | (財)労働科学研究所 |
研究代表者 |
花岡 知之 財団法人 労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (00228503)
|
研究分担者 |
原 邦夫 財団法人 労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (40250047)
山野 優子 東京女子医科大学, 衛生学公衆衛生学, 講師 (30167580)
市場 正良 佐賀医科大学, 地域保健学部, 助手 (60184628)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
キーワード | 環境疫学 / 分子疫学 / 化学発癌物質 / 多環芳香族炭化水素 / DNA付加体 / 蛋白質付加体 / コークス炉 / バイオマーカー |
研究概要 |
環境発癌予防を目的とする環境疫学研究において、環境発癌物質の曝露やその影響を反映する分子生物学的なバイオマーカーの利用が期待されているが、それらの応用可能性については検討の余地が大きい。 そこで、これまで報告されている測定方法では再現性に疑いがある蛋白質付加体の測定方法自体に関する基礎検討と、高濃度の多環芳香族炭化水素曝露がみられるコークス炉での分子生物学的なバイオマーカーを応用した横断面調査を行った。 (1)蛋白質付加体については、サンプルの前処理方法を検討し、まず、ガスクロマトグラフィー質量分析器を使用して多環芳香族炭化水素付加体が喫煙者において検出できることを確認した。さらに実際にコークス炉で高濃度の多環芳香族炭化水素に曝露されている作業者において検出を試みたところ、外部曝露量と比較的良い関係がみられた。さらに必要サンプル量についても基礎的なデータを得た。今後、測定方法についてさらに改善を加え、実際に多環芳香族炭化水素に曝露されている者を対象に検討を続けたい。 (2)DNA付加体については、コークス炉作業者を対象者として、TLC法によるDNA付加体測定と多環芳香族炭化水素に関連する代謝酵素多型を測定し、外部曝露との関係と遺伝子多型との関係を検討した。その結果、DNA付加体量の評価には代謝酵素の遺伝子多型を考慮する必要があることが示唆された。
|