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2000 年度 実績報告書

検体から直接DNA多型を検出する方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 10670381
研究機関山形大学

研究代表者

梅津 和夫  山形大学, 医学部, 助教授 (10091828)

研究分担者 鈴木 庸夫  山形大学, 医学部, 教授 (70004588)
湯浅 勲  鳥取大学, 医学部, 講師 (00093633)
キーワードPCR / DNA非抽出法 / DNA増幅 / 遺伝子型判定
研究概要

DNAの抽出キットが多数市販され、試料の調整はかなり簡略化されてきたが、通常用いている反応系に出来るだけ手を加えずに直接試料をいれPCRを行う方法が出来れば最も簡便である。今回。DNAを抽出せずに直接PCRを行う方法を検討した。
全血や血清を直接PCRチューブに入れて増幅を行うと、用いた試料によって増幅効率に大きな差異が生じた。採血後間もない血液ではほとんど増幅されないが、保存血や死体血では良く増幅された。このことは生きている白血球は本法の鋳型にはなりにくく、少なくとも細胞死あるいは溶解した細胞の存在の必要性を示している。つまり新鮮な白血球は加熱処理によりDNAが血球内に閉じ込められるか、あるいは鋳型として利用できない状態にあったと思われる。なお新鮮な血液の血清中にはDNAが極めて微量であることを示唆している。血液は陳旧度に依存するが、血痕、爪、唾液、髭屑はそのままで良いPCR用の試料となった。しかし、古い骨、歯は有効なDNA量が少ないので、前もっての精製を必要とした。尿は沈査を用いれば充分可能であったが、塩濃度などが高い場合はなんらかの前処理が必要であった。なお、毛幹部はSTRにおいてラダー状のバンドの出現が多かったので、鋳型となるDNAはすでに高度に分解を受けていることが考えられた。
本法を用いれば、PCRはきわめて気軽にごく微量のサンプルから行えることが明らかになった。特に新鮮過ぎる血液は凍結処理などの操作を必要としたが、血液はそのままの状態でもPCRにより増幅産物が得られる事が明らかと成った。本法は予備的な試験などを含めて広く活用される事が期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 梅津和夫: "DNA多型"東洋書店. 3 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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