• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

Rh抗原の発現に関与する分子群のクローニングとその変異解析

研究課題

研究課題/領域番号 10670399
研究機関自治医科大学

研究代表者

岩本 禎彦  自治医科大学, 医学部, 助教授 (10232711)

研究分担者 近江 俊徳  自治医科大学, 医学部, 助手 (40296091)
梶井 英治  自治医科大学, 医学部, 教授 (40204391)
奥田 浩  自治医科大学, 医学部, 助手 (50285772)
キーワードRh式血液型 / 遺伝子の発現制御 / 遺伝子のクローニング
研究概要

Rh抗原は,互いに相同性の高いRHCEとRHD遺伝子にコードされているが,Rh抗原を全て欠損するRhnull表現型のなかには,RH遺伝子とは別の坐位に存在するRH50糖蛋白遺伝子の異常に起因するものが存在することを明らかにした(Ann Human Genet 62: 107-113,1998)。このことによって,Rh50糖蛋白はRh抗原力が赤血球膜に発現するために不可欠の因子であることが明確になった。この事実に基づいて,Rh抗原発現細胞系の樹立を試みた。その結果、Rh50糖蛋白をもともと発現する赤白血病細胞株は,Rh cDNAを遺伝子導入するだけでRh抗原を発現するのに対し,Rh50糖蛋白をほとんど発現していない非造血細胞系の細胞株にRh50 cDNAとともにRh cDNAを遺伝子導入しても,Rh抗原は発現してこないことを明らかにした(IntJ Hematol 68: 257-268,1998)。また,Rh50遺伝子5'非翻訳領域のクローニシグし,そのプロモニター解析を行い,Rh50遺伝子の発現調節機構の解析も同時に行った。その結果,RH50遺伝子は赤芽球系細胞特異的に発現する機構を明らかにすることができた(Biochem Biophys Res Commun 243: 233-240,1998)。
さらに,Rh50 cDNAとともにRh cDNAを遺伝子導入した造血細胞系の細胞株に,ヒト骨髄由来のcDNAライブラリーを遺伝子導入し,Rh抗原の発現を指標にすることによって,Rh抗原発現に係わる第4,第5番目の遺伝子について現在精力的に解析を行っている。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Sadahiko,Iwamoto: "Expression analysis of human Rhesus blood group anfigens by gene transduction into erythroid and non-erythroid cells." Int.J Hematol. 68. 257-268 (1998)

  • [文献書誌] Masaki,Kawano: "A splicing mutation of the RHAG gene associated with the Rhnull phenotype." Ann Hum Genet. 62. 107-113 (1998)

  • [文献書誌] Toshinori,Omi: "The genomic organization of the partial D category DVa:the presence of a new partial D associated with the DVa phenotype." Biochem Biophys Res Commun. 254. 786-794 (1999)

  • [文献書誌] Sadahiko,Iwamoto: "Identification of 5 'flanking sequence of RH50 gene and the core region for erythroid-specific expression." Biochem Biophys Res Commun. 243. 233-240 (1998)

  • [文献書誌] Eiji,Kajii: "Advance in the Rh blood group system." Nippon Hoigaku Zasshi. 52. 1-18 (1998)

  • [文献書誌] Hirosi,Okuda: "The RHD gene is highly detectable in RhD-negative Japanese donors." J Clin Invest. 100. 373-379 (1997)

  • [文献書誌] Hiroyuki,Fujiwara: "Hum Genet in press" The STR polymorphisms in intron 8 may provide information about the molecular evolution of RH haplotypes.,

  • [文献書誌] 梶井英治編: "最新血液型学" 南山堂, 150 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi