• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

動脈硬化性疾患進展における酸化ストレスの関与の検討とその制御法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10670410
研究機関香川医科大学

研究代表者

福永 惠  香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (40283775)

研究分担者 千田 彰一  香川医科大学, 医学部・附属病院, 教授 (30145049)
清元 秀泰  香川医科大学, 医学部, 助手 (00304585)
キーワードisoprostane / 酸化ストレス / 動脈硬化 / 細胞内情報伝達機構 / 遺伝子導入 / 心筋梗塞 / PTCA / Reperfusioninjury
研究概要

1.8-iso-PGF_<2α>はウシ大動脈血管内皮細胞(BAEC)のイノシトールリン酸代謝回転を亢進、エンドセリンー1(ET-1)産生とBAEC増殖を刺激し、この増殖刺激は抗ET-1抗体で抑制されることを明かにした。
2.EIAで測定した、過酸化水素によるラット培養メサンギウム細胞(MC)からのFree及びTotalの8-iso-PGF_<2α>の産生は時間・濃度依存性に増加し、その程度はLLC-PK1細胞と同程度であったが、MDCK細胞ではその増加が認められなかった。過酸化水素による8-iso-PGF_<2α>産生増加はインドメサシンやデキサメサゾンのみならず、シクロオキゲナーゼ(COX)1阻害薬であるVarelylSalicylate、COX2阻害薬であるNimesulidでも阻害されず、COX非依存性が確認された。一方抗酸化作用を有するビタミンCやE、プロブコール等でその産生は有意に抑制され、MCからの8-iso-PGF_<2α>の産生の検討が薬物の抗酸化作用評価の良好な指標となることが明らかとなった。
3.左冠動脈前下行枝近位部閉塞による急性心筋梗塞の治療目的でdirect PTCAを施行された患者(17名)の大心血中のFree8-iso-PGF_<2α>はPTCA直後に急増し、以後漸減した。この増加は心筋梗塞発症からPTCA施行迄の時間が長いほど遷延し、内1例ではCPKと8-iso-PGF_<2α>の変化が一致しなかった。また、PTCAで始めて冠動脈再開通を認めた症例では8-iso-PGF_<2α>増加度が大きく、その程度は治療3ヶ月後の心室壁運動能と逆相関する傾向があり、Free8-iso-PGF_<2α>が酸化ストレスを介したreperfusion injuryに関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Yura,T.: "Free-radical generated F2-isoprostanestimulates cell proliferation and endothelin-1 expression on endothelial cells."KidneyInt.. 56(2). 471-478 (1999)

  • [文献書誌] Kawada,N.: "Increased oxidative stress in mouse kidneys with unilateral obstruction."KidneyInt.. 56(3). 1004-1013 (1999)

  • [文献書誌] Fukunaga,M.: "Mesangial cells can be the source of 8-Iso-ProstaglandinF_<2α>(8-iso-PGF_<2α>)in response to oxidant stress."J.Am.Soc.Nephrol. 10. 468 (1999)

  • [文献書誌] 福永 惠: "培養メサンギウム細胞へのGFP遺伝子導入-lipofectin法とelectropporation法の比較"日腎会誌. 41(3). 348 (1999)

  • [文献書誌] 福永 惠: "ラット培養メサンギウム細胞からのIsoprostane産生機構の解析"日腎会誌. 41(3). 362 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi