研究課題/領域番号 |
10670411
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山村 昌弘 岡山大学, 医学部, 助教授 (80252956)
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研究分担者 |
原田 誠之 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (70294452)
橋本 洋夫 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (80304343)
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キーワード | 慢性関節リウマチ / Th・1細胞 / インターフェロン-γ / インターロイキン-18 / インターロイキン-15 / インターロイキン-12 / インターロイキン-7 / T細胞増殖因子 |
研究概要 |
昨年度、細胞内サイトカイン染色法により、慢性関節リウマチ(RA)滑膜には機能的にIFN-γ産生能を有するTh1細胞及びTh0細胞が優位に浸潤していることが明らかになった。本年度、以下の実験結果が得られた。1)RA患者の血清及び関節液中にはIFN-γ誘導因子であるIL-18が増加しており、血清中IL-18は血清CRP値など炎症性指標と相関していた。また、RA関節液中にはIL-18の生物活性が検出された。2)RA滑膜にはIL-18mRNAが検出され、またRA滑膜細胞は無刺激でIL-18蛋白を分泌した。。3)免疫組織化学では、リンパ球浸潤部を除く滑膜組織に広範にIL-18分泌細胞を認めた。4)RA滑膜線維芽細胞はIL-18mRNAの発現を認めたが、IL-18蛋白の分泌は認めなかった。IL-18mRNAはRA滑膜より分離したマクロファージに強い発現を認めたが、T細胞には認めなかった。5)IL-18は、IL-12と比較するとRA滑膜T細胞のIFN-γ産生を増強する活性は弱かった。6)IL-18はIL-12によるRA滑膜T細胞のIFN-γ産生を増強し、一方で抗IL-18抗体は強く抑制した。7)RA滑膜にはT細胞増殖因子であるIL-2の発現は乏しいが、同様の活性を持つIL-15及びIL-7が発現されていた。8)RA滑膜では特にIL-15の発現が強く、主な産生細胞はマクロファージ及び滑膜線維芽細胞であった。9)IL-15はIL-2より強力にRA滑膜T細胞の増殖を増強した。10)細胞内サイトカイン染色法により、IL-12とIL-18は相乗的にRA滑膜T細胞のTh1型機能を増強するとの予備結果が得られた。以上より、RA滑膜ではマクロファージ及び滑膜線維芽細胞より産生されるIL-15がT細胞の増殖に関与し、マクロファージが分泌するIL-12とIL-18が相乗的にIFN-γ産生およびTh1細胞機能を増強することが明らかになった。
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