研究概要 |
ATLになる後期過程にどのような因子が関与しているのかを検討する目的で、以下の方法にて研究を進めている。急性型のfreshなATL細胞と同一患者の正常CD4陽性T細胞より樹立したHTLV-I感染細胞株およびMOLT-4細胞とのサブトラクションにてライブラリーを作成し、変化する因子を、まずは、tyro sine kinaseに焦点をしぼり、PCRにて上記のライブラリーより遺伝子クローニングをした。56クローン解析し、JAK3,14クローン;tyk2,13;ZAP70,7;cyl,6;fes/fps,4;fms,3;TYRO 3,2;HYL,2;EPH,1;c-abl,1;unknown,2であった。さらに、サブトラクションにてATL細胞にケモカインレセプターCCR7の発現増強を見い出し、CCR7のモノクローナル抗体を作成し、CCR7の発現増強がATL細胞のリンパ組織への浸潤に関与することを報告した(Blood,2000)。現在、ケモカインレセプター、転写因子等に拡げて、解析を進めている。
|