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1998 年度 実績報告書

腫瘍抑制遺伝子p21,p27誘導を介する新しい膵癌治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10670461
研究機関信州大学

研究代表者

川 茂幸  信州大学, 医学部, 助教授 (10177628)

キーワード膵癌 / p21 / p27 / ビタミンA / ビタミンD / PPARγ / troglitazon / サイクリンA
研究概要

1、 p21,p27遺伝子を有効に誘導する薬剤のスクリーニングシステムの確立
数種の膵癌細胞株にp21,p27遺伝子のpromoterを導入したstable taransfectantの確立を試みたが、2種の膵痛細胞株、Sup-1,Hs700Tにp21 promoter(full size;pWWP)5,3 clone、(p53-binding sites deletion;pWPdel-p53)1,2 clone、p27 promoter 11,1 cloneのstable transfectantを作製し得た。今後はこれらp21,p27 promoter stable transfectantを用いて、約300種類のビタミンD誘導体、ならびに数種のビタミンA誘導体、PPARγ ligandのスクリーニングを行う予定である。また各種ビタミンA受容体agonist,antagonistを上記細胞に作用させ、転写機構の詳細を明らかにする予定である。
2、 PPARγ ligand,troglitazonの膵癌細胞株に対する増殖抑制効果、分化誘導効果の検討
Troglitazonは乳癌、前立腺癌、大腸癌に対してPPARγを介する増殖抑制効果、分化誘導効果が報告されている。現在膵癌細胞株に対するこれらの効果ならびに細胞周期への作用を検討中である。
3、 膵癌における遺伝子異常と細胞周期との関連に関する検討
膵癌ではいくつかの遺伝子異常が知られているが、これらと細胞周期との関連を検討した結果、p53の過剰発現がサイクリンAの過剰発現と相関することを明らかにした。また悪性度の低い粘液産生膵腫瘍ではp53、サイクリンAの過剰発現が認めらなかった。これらの結果は有効な膵癌治療法を開発するうえで、新たな作用点を提示していると考えられる。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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