研究課題/領域番号 |
10670462
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
永木 正仁 岐阜大学, 医学部, 助手 (30293559)
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研究分担者 |
小島 久典 岐阜大学, 医学部・附属病院, 医員
四童子 好広 県立長崎シーボルト大学, 看護栄養学部, 教授 (00111518)
森脇 久隆 岐阜大学, 医学部, 教授 (50174470)
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キーワード | バイオ人工肝 / 急性肝不全 / 細胞外マトリックス / 遺伝子治療 / 転写因子 |
研究概要 |
E1,E3遺伝子を欠失させて作製した非増殖型アデノウイルスベクターに、ラットHNF-4遺伝子を組み込み、ヒト肝癌株細胞および非肝細胞株に感染させた。HNF-4遺伝子を導入したHepG2およびHuH7細胞ではHNF-4mRNAの発現の増加がみられ、ウイルス量依存的にHNF4蛋白の発現の増加が認められた。HNF-4の発現の増加とともに肝細胞特異的遺伝子であるα1-antitrypsin、apolipoprotein A1、apolipoprotein C3,glutamine synthetase mRNAの発現の増強が認められた。COS7、Hela細胞など非肝細胞株においては導入されたHNF-4の発現は認められるものの、上記いずれの肝細胞特異的遺伝子の発現は認められなかった。誘導されたグルタミン合成酵素により培養液中のアンモニアの代謝の向上が認められた。肝特異的転写因子のなかでは比較的上流に位置すると考えられるHNF-4を遺伝子導入することにより、他の肝細胞特異的転写因子を誘導し、二次的、三次的に肝細胞特異的遺伝子を誘導させることにより、単独の遺伝子導入だけでは得られない複雑かつ多様な肝特異的機能を制御し得るのではないかと考えられる。
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