研究課題/領域番号 |
10670464
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉岡 健太郎 名古屋大学, 医学部・附属病院, 講師 (60201852)
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研究分担者 |
鵜飼 康司 名古屋大学, 医学部・附属病院, 医員
石上 雅敏 名古屋大学, 医学部・附属病院, 医員
矢野 元義 名古屋大学, 医学部・附属病院, 助手 (00281460)
伊藤 洋 名古屋大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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キーワード | 二本鎖RNA依存プロテインキナーゼ / PKR / 慢性肝炎 / MxA / SNP / インターフェロン / 一塩基多型 / RFLP |
研究概要 |
インターフェロン治療効果や慢性肝炎の病態には各種のインターフェロン誘導蛋白が関与していることが推測される。我々は、慢性肝炎組織におけるインターフェロン誘導蛋白の発現を調べ、慢性肝炎の各種臨床検査結果(肝組織進展度、インターフェロン治療効果)との関係を検討することにより、これらのインターフェロン誘導蛋白が慢性肝炎の病態にどのように関与しているか解明したいと考え、研究を行なった。 10年度から12年度はインターフェロン誘導蛋白のひとつである二本鎖RNA依存プロテインキナーゼ(PKR)の肝組織中の発現量を、慢性肝炎患者において検討した。PKR mRNAの発現量を症例間で比較したところ、原因疾患や疾患の進展度(gradeおよびstage)との関係はみられなかった。またインターフェロン誘導蛋白のひとつであるMxA遺伝子の肝組織中での発現量を慢性肝炎患者において検討した。慢性C型肝炎12例では、MxA mRNA量と疾患の進展度(gradeおよびstage)との間に有意な相関関係はみられなかった。またMxA遺伝子のpromotor領域の一塩基多型(single nucleotide polymorphism : SNP)を検討し、肝組織中のMxA発現量との関係を検討したが、相関は見られなかった。 13年度はさらに症例を増やしてMxA遺伝子のpromotor領域のSNPを検討した。慢性C型肝炎60例では、Hijikataらが報告したnt-88のG.G homozygote、G.T heterozygote、T.T homozygoteは、それぞれ31例、17例、12例にみられた。MxA遺伝子のSNPとインターフェロン治療効果との間に有意な相関関係はみられなかった。 今回の我々の研究では、検討したインターフェロン誘導蛋白の肝組織における発現量と病態との間あるいはSNPと病態との間に有意な関係を認めなかった。
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