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2000 年度 実績報告書

門脈圧亢進時における肝類洞循環および胆汁分泌機構に関する生体肝レベルの解析

研究課題

研究課題/領域番号 10670509
研究機関東海大学

研究代表者

渡辺 勲史  東海大学, 医学部, 助教授 (90167156)

研究分担者 西崎 泰弘  東海大学, 医学部, 講師 (80237693)
松崎 松平  東海大学, 医学部, 教授 (40110902)
キーワード肝循環動態 / 肝微小循環 / 門脈圧亢進症 / 類洞内皮細胞 / SEF / エンドセリン-1 / エンドセリンレセプター / エタノール
研究概要

本研究では引き続き門脈圧亢進症の病態発生機構を解明するため、肝循環動態の解析を行っている。本年度は特に、門脈圧調節機構において、肝局所におけるET-1レベルならびにETレセプターを介するET-1の関与を明らかにするため、肝組織中のET-1およびET_A、ET_Bレセプターの発現を免疫組織化学ならびに電顕細胞化学的に検討した。正常ラットでは、ET-1は肝類洞壁に沿って均一に存在し、肝硬変時には再生結節内の類洞壁に明らかにET-1の発現の増強が観察され、肝組織中においてもET-1が増強していることが明らかとなった。ET_Aレセプターの肝内局在は正常では門脈枝および終末肝静脈枝の血管壁に沿って認められたが、類洞内には明らかなET_Aレセプターの発現はみられなかった。肝硬変ラットでは、ET_Aレセプターが門脈の血管壁とともに類洞壁に沿って観察され、正常よりややその発現の増強していた。ET_Bレセプターは正常では門脈域および肝小葉内の間葉系細胞、すなわちhepatic stellate cellに観察され、肝硬変では、その発現は著明に増強していた。すなわち、胚硬変時には血液レベルのみならず、肝組織中においても高ET血症を示しており、さらに肝組織中のETレセプターの発現も増強していることより、ET-1が肝硬変時の門脈圧亢進機構において大きな役割を果たしていると考えられた。昨年度までの成績をふまえると、肝の循環統御機構においては、ET_BよりむしろET_Aレセプターを介するET-1の作用が主体で、門脈圧亢進時には深く関与していると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shinji Takashimizu,Norihito Watanabe, et al.: "Scanning electron microscopic studies on morphological abnormalities of erythrocytes in alcoholic liver diseases."Alcohol Clin Exp Res. 24・4. 81s-86s (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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