研究課題/領域番号 |
10670517
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
石川 哲也 愛知医科大学, 医学部, 講師 (10288508)
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研究分担者 |
各務 伸一 愛知医科大学, 医学部, 教授 (10115545)
杉山 弘高 愛知医科大学, 医学部, 講師 (70242112)
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キーワード | CTL / エピトープ / アンタゴニスト / TCR / サイトカイン / ケモカイン / DNA immunization |
研究概要 |
H-2^dのマウスにおいて、HBs抗原特異的細胞障害性Tリンパ球(CTL)の主要なエピトープはHBs抗原の28〜39番目の部位(IPQSLDSWWTSL)に存在する。これを認識する11個のCTLクローンを誘導し、T細胞レセプター(TCR)beta gene usageの解析、さらに詳細なエピトープ・マッピングを施行した。TCR beta geneの解析では6種類の異なるクローンからなる集団であることがわかった。また、エピトープ・マッピングにより、それぞれのクローンのエピトープ・ペプタイド認識パターンはTCR beta gene usageにより異なり、すべてのクローンに共通するのは、MHC class I(L^d)分子への結合部位(2番目、12番目)を除けば、TCR認識部位である6番目の部位(D)のみであった。この部位とほとんどのクローンにおいて共通のTCR認識部位であった4番目の部位(S)に、他の19種類のアミノ酸による置換を導入したペプタイドを作製し、これらのMHC(L^d)分子への結合性、CTLによる認識の程度を比較した。4L(4番目をLに置換したペプタイド)、4W、6Qなどは野生株よりも高いMHC結合性を保持し、しかもCTL自身には認識されないというように、アンタゴニストとして機能する可能性を持っており、現在in vitroにおけるアンタゴニズム・アッセイ、in vivoにおける効果などについて検討中である。 肝炎の重症化因子に関しては測定するサイトカイン、ケモカインの種類を増やし検討中である。また、DNA immunizationに関してはin vitroにおいてB7分子、CD40分子などの発現効率の確認を行っている。
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