研究課題/領域番号 |
10670540
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
泉 孝英 京都大学, 医学研究科, 教授 (80027101)
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研究分担者 |
三尾 直士 京都大学, 医学研究科, 助手 (90243097)
西村 浩一 京都大学, 医学研究科, 講師 (80243096)
北市 正則 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00161464)
長井 苑子 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30217955)
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キーワード | 間質性肺炎 / 炎症性病変 / 線維化病変 / 特発性間質性肺炎 / 臨床経過・予後 |
研究概要 |
本年度においては、特発性間質性肺炎133症例の肺生検による病理組織標本の再検討を行い、臨床経過・予後との関連性について検討した。133例は、病理組織学的にUIP(105例)、DIP(1例)、BOOP(10例)、LIP(1例)、NSIP(16例)の診断名が与えられていた症例群である 病理組織学的に、(1)線維化病変の分布、(2)線維化病変の時間的経過、(3)線維化病変の程度、(4)蜂巣肺形成の有無、(5)肺砲隔壁の消失を伴う線維化の有無、(6)既存構造の改変の有無、(7)硝子膜形成の有無、(8)肺胞マクロファージの集積の有無、(9)肺胞壁の炎症像、(10)線維芽細胞の増殖の程度、(11)BOOP病変の有無、の各項目について検討した。 結果として、臨床経過・予後不良の指標としては、(4)蜂巣肺の形成、(6)既存構造の改変、(7)硝子膜形成、(10)線維芽細胞の増殖所見、など線維化病変を示す項目が見出された。また、経過・予後良好の指標しては、(8)肺胞マクロファージの集積の有無、(8)肺胞壁の炎症像、など炎症性病変を示す項目が見出された。一方、(1)線維化病変の分布、(2)線維化病変の時間的経過、(3)線維化病変の程度、(5)肺胞隔壁の消失を伴う線維化、などは、経過・予後を示す共通の指標とは判断されなかった。 上述の所見は、従来のUIP、DIP、BOOP、LIP、NSIPといった特発性間質資肺炎の病理組織所見分類による予後の予測とは別の指標が存在することを示すものであり、今後各症例についての病理組織所見の検討、更にはスコア化を通じて、より確実な特発性間質性肺炎症例の臨床経過・予後を予測する指標が開発され得る可能性を示すものであった。
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