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1998 年度 実績報告書

肺線維症肺組織由来線維芽細胞の収縮能に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 10670543
研究機関京都大学

研究代表者

三尾 直士  京都大学, 医学研究科, 助手 (90243097)

研究分担者 北市 正則  京都大学, 医学研究科, 助教授 (00161464)
長井 苑子  京都大学, 医学研究科, 助教授 (30217955)
キーワード肺線維症 / 線維芽細胞 / 収縮能
研究概要

肺線維芽細胞の収縮能の肺線維症における役割を明らかにし,治療的可能性を探るために肺胞構築の破壊・改変を伴う特発性肺線維症(IPF)症例の肺組織由来の線維芽細胞と肺胞構造の改変を伴わないNon-specific interstitial pneumonia(NSIP)症例の肺組織由来の線維芽細胞および正常肺組織由来の線維芽細胞の収縮能を比較検討した。まず肺線維芽細胞株をIPF,NSIP各5症例の肺生検組織および肺癌5症例の手術摘出肺の正常部分より樹立した。各線維芽細胞株の収縮能はコラーゲンゲルを用いた方法で検討した。IPF肺組織由来の線維芽細胞(IPF一F)はNSIPおよび正常肺組織由来の線維芽細胞株(それぞれNSIP一F,Control-F)と比べて,有意に大きくコラーゲンゲルを収縮させた。次に各線維芽細胞株の培養上清をControl-Fに加えると,IPF-Fの培養上清はNSIP一F・Control-Fの培養上清に比べて有意に収縮能を亢進させた。更に培養上清中の線維芽細胞の収縮能を亢進させる物質に関して検討した。培養上清を分画すると約30kDa(Peak A)と約180kDa(Peak B)に線維芽細胞の収縮能を亢進させる活性が認められた。Peak Aの活性は抗TGFβ抗体により減弱した。一方180KDaの活性はgelatin-cepharoseおよび抗fibronectin抗体により減弱し,各PeakはTGF-βおよびfibronectinである可能性が示唆された。また各線維芽細胞株の培養上清中のTGF-β・fibronectinを測定するとIPF-Fの培養上清中のTGF-β・fibronectinは有意に高値であり、IPF-FがTGF-β・fibronectinを多く産生することにより線維芽細胞の収縮能を亢進させ、肺胞構築の破壊・改変に関与している可能性が示唆された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Miki-H: "Fibroblast contractility : Vonnlinterstitial paeumonia and monsecific interstitial pneumonia" Am.J.Respinatory and Critical care medicine. (in print).

  • [文献書誌] Mio-: "Human branchial epithelial cell,modulate cdlagen gelcotraction by fibioblasts" American Jornal of Physiology. 274. L119-L126 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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