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1998 年度 実績報告書

眼咽頭筋ジストロフィーの分子病理・分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10670594
研究機関熊本大学

研究代表者

宇山 英一郎  熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (90185075)

キーワード眼咽頭筋ジスロフィー / OPMD / 14g11 / PABP2 / リピート病 / GCG異状伸長 / 核内封入体 / ハプロタイプ解析
研究概要

私共は,これまでに目咽頭筋ジストロフィー(OPMD)の原因遺伝子の局在を静岡の大家系を用いて解析し,14q11.2-g13の0.3cM以内に絞り込んでいた。今回,カナダ,フランス,日本を中心とする世界15ヶ国の共同研究プロジェクで解析を続けた結果,ついにフローニングに成功し,14q11上のpoly(A)-binding protainをコードしている遺伝子が原因遺伝子であることを,世界で初めて同定した。(Nateue Genet 1998:18:164-167)。
French-Canadienの正常照者86名中98%はPABP2N端側のexon1上のpoly-aleminをコードするGCG反復配列が6回:(GCG)_6/(GCG)_6で,2%が(GCG)_6/(GCG)であった。これに対して,世界15ヶ国144家系のOPMD患者では,全員一方のアリルが(GCG)_8〜(GCG)_<13>と,異常に伸長していた。すなわち、OPMD患者では,PABP2遺伝子がヘテロにShot expansionしていることが判明した。phenotypeとgenotypeを検討すると,(GCG)_7/(GCG)_9の組み合せがFrench-Candianでは重症である傾向がみられた。私共は,これまで臨床的な検討により,OPMD-熊本1と,OPMD-静岡の2家系のPhenotypeに相違があることから,恐らくgenotypeは異なるであろうと推定してきたが,実際に,熊本1の家系は,(GCG)_6/(GCG)_<11>に対して,静岡の家系は(GCG)_6/(GCG)_<10>であり,jenotypeに相違があることを証明し得た(第123回米国神経学会(ANA),1998年10月,カナダ)。PABP2は骨格筋に最もriclに発現しているが,他の組織とも発現するし,同一症例でも障害される筋肉に著しい選択性が認められたため,他の関連する因子(遺伝子)も発症に関与している可能性が考えられる。次年度には,特異抗体を作成し,分子病理学的に検討したい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Uyama E, et al: "Autosomal recessive autopharyngeohistoire myopathy in light of cristal myopathy with rimmed rasuales and OPMD." Neuromusc Disad. 8(2). 119-125 (1998)

  • [文献書誌] Brais B, et al: "Short GCG expansions in the PABP2 gine cause OPMD" Nature Genetics. 18. 164-167 (1998)

  • [文献書誌] 宇山英一郎 他1名: "眼咽頭ジストロフィー" 神経内科-特別増刊号. 49. 64-65 (1998)

  • [文献書誌] 宇山英一郎 他1名: "筋ジスロフィーはここまでわかった-Part2(分担)" 筋ジストロフィー研究連絡協議会(医学書院), 186-202 (1999)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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