研究課題/領域番号 |
10670595
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
樋口 逸郎 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (80183573)
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研究分担者 |
梅原 藤雄 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (20271140)
亀山 正樹 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60150059)
有村 公良 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (20159510)
楠 進 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (90195438)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | ギランバレー症候群 / 抗ガングリオシド抗体 / Naチャンネル / Kチャンネル / whole-cell clamp / Guillain Barre syndrome |
研究概要 |
ヒトneuroblatoma cell line(NB-1)を用いたwhole-cell clamp法で、高力価抗ガングリオシド抗体(抗GM1抗体、抗GQ1b抗体)を含む免疫グロブリンによりNaチャネルが抑制されるか否かについて検討した。その結果、灌流実験においてもまた3日間添加培養後もNB-1のNa電流の抑制は認めず、さらにこの結果は補体添加後も同様であった。以上から、抗ガングリオシド抗体は直接Naチャネルを抑制しないと結論した。一方、患者免疫グロブリン、とくに発症早期の免疫グロブリンは電位依存性Kチャネルを抑制する傾向にあった。このKチャネルの抑制はギランバレー症候群患者でしばしば報告のある発症早期のmyokymiaや痛みに関連していることが考えられた。GBSにおける神経伝導検査所見をretrospectiveに検討すると、19例中9例で6日から6ヶ月の範囲でstimulus-induced repetitive discharge(SIRD)が出現し、経過とともに消失した。SIRDが出現した症例では、自覚的にmyokymiaなどは認めないものの、しびれ感や痛みなどの感覚障害が強く、また複合筋活動電位の振幅が低下しており、神経軸索の障害が強いことが予測された。SIRDはほとんどの症例でM波に引き続いて見られ、神経終末を含む神経遠位部が起源と考えられた。Patch clampで抗体を検索し得た2例でKチャネルの抑制を認めた。しかしガングリオシド抗体の種類に一定の傾向は認められなかった。
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