遺伝性進行性ジストニア(HPD)患者のゲノムDNAからクローニングした、変異GTP cyclohydrolase I(GCH)をコードする5種類のcDNAをRSV/LTRプロモーターとするpRc/RSVベクターを用いてヒト線維芽細胞に導入して、ネオマイシンを含む培養液中で継代して安定化クローンを得た.導入遺伝子の発現についてはノーザンブロット法、RT-PCR法、あるいはウエスタンブロット法によって確認した. こうして種々の変異GCHを発現している細胞株からmRNAを抽出してcDNAライブラリーを作製した.この平均長は1.5Kbであった.このcDNAを鋳型として、32PdCTPを基質として加えたPCR法によって放射化したcDNAをアクリラミド電気泳動によって分離後、オートラヂオグラフィーを行った.同様の操作を正常GCH遺伝子導入細胞についても行い、両者間で異なる7種類のバンドが得られた.現在それらをプローブとして、それぞれの細胞株から抽出したRNAについてノーザンを行いその特異性について検討している.これらの特異性が証明できれば、脳神経細胞cDNAライブラリーをスクリーニングして全長クローンを得る.
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