研究課題/領域番号 |
10670600
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
長谷川 一子 北里大学, 医学部, 講師 (70146372)
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研究分担者 |
楠 淳一 北里大学, 医学部, 助手 (70276129)
梁 正淵 北里大学, 医学部, 助手 (50210828)
古澤 英明 北里大学, 医学部, 助手 (20260854)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 家族性パーキンソニズム / 常染色体優性 / 連鎖解析 |
研究概要 |
相模地区の常染色体優性遺伝様式をとる家族性パーキンソニズムは、臨床的には孤発性パーキンソン病と何等の差異を認めないが、病理的にはLewy小体陰性で、明らかな神経原線維変性も認めない。この特徴から自験家系は特異なパーキンソニズムとして注目されている。平成10年から11年度にかけて自験例の原因遺伝子探索を行っているが、平成10年度は家族性パーキンソニズムの原因遺伝子として報告されているα-Synuclein、Parkin,Tau,UCH-L1、および遺伝子座が明らかとされていない2P13に遺伝子座が位置するDCTN-1について検討した。この結果これらの遺伝子座においては報告されているような点変異(α-Synuclein)や、exonの欠失(Parkin)はなかった。Tau遺伝子ではexon12での点変異やintron10での塩基変異は認められなかった。UCH-L1遺伝子ではexon4での変異はなかったが、9症例でintron4内にC362→Gの塩基置換を認めたが、この塩基置換は疾患とは無関係な遺伝子多型の一つと考えられた。DCTN-1についての検討でも、有意な結果は得られなかった。平成11年度はこれらの結果をふまえ、これらの報告されている遺伝子と自験家系の病因遺伝子とハプロタイプ解析を行ったが、有意な連鎖はなかった。現時点に於ける検討結果から、自験家系の原因遺伝子は既報告遺伝子とは異なると結論された。現在マイクロサテライト・マーカーを利用した連鎖解析を施行中で、平成11年度末にはLINKAGE programにより解析を開始した状態にある。
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