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1999 年度 実績報告書

脳虚血前の高血糖により増強される虚血性神経細胞障害の分子生物学的メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 10670610
研究機関日本医科大学

研究代表者

桂 研一郎  日本医科大学, 医学部, 講師 (50297892)

キーワード脳虚血 / アシドーシス / 高血糖 / アポトーシス / プロテインキナーゼC / カルシウム・カルモデュリンプロテインキナーゼII
研究概要

1.増強したアシドーシスがいろいろなプロテインキナーゼの活性化に影響することの検証。完全脳虚血後3,5,10分後に脳を凍らせ、脳皮質中のprotein kinase C(PKC)、カルシウムーカルモデュリン依存性キナーゼ(CamKII)の測定を行った。PKCでは神経細胞に多く存在するγタイプがアシドーシスにより有意に活性化されている結果がえられた。CamKIIは通常の虚血に比して、アシドーシスを増強させてもさらなる変化はみられなかった。(Brain Research 1999,Decにpublish済み)
2.1.と同様の実験で脳皮質のdiacylglyceride(DAG)とfeed fatty acidの変化を測定し、それの変化とPKCの活性化の変化の相関をみた。結果としてはアシドーシスを増強させるとDAGの放出は抑制され、PKCの活性の増強とは結びつかない結果がえられた。逆にPKCの活性が増強されるためfreeback inhibitionがかかってDAGの放出が抑制されている結果と考えられた。(論文執筆中)
3.増強したアシドーシスが脳虚血によるDNAのダメージを増強することの検証。脳虚血後の細胞死のメカニズムを追求し、増強したアシドーシスがネクローシス的およびアポトーシス的な細胞死のメカニズムにどのように関与するかを探るために、脳皮質より、DNAを抽出し、サザンブロットをおこないDNAのflagmentationの量を正常血糖および高血糖ラットにて比較した。アシドーシスを増強させるとDNAのflagmentationの出現も増大することがわかった。これにより、アシドーシスの細胞障害メカニズムにアポトーシスが関与していることが推察された。(論文執筆中)

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 桂 研一郎: "Acidosis enhances translocation of protein kinase C but not Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II to cell membranes during complete cerebral ischemia"Brain Research. 849. 119-127 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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