研究課題/領域番号 |
10670627
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
上月 正博 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (70234698)
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研究分担者 |
神本 昌宗 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00271924)
相馬 淳 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (50301049)
吉田 一徳 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90292218)
小野寺 宏 東北大学, 大学院・医学系研究科, j助教授 (20214207)
佐藤 徳太郎 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70004687)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | chemokine(ケモカイン) / Wistar-Kyoto rat / SHR(高血圧自然発症ラット) / 虚血 / 再灌流 / 心筋 |
研究概要 |
1)Wistar-Kyoto rat(WKY)および高血圧自然発症ラット(SHR)の左冠動脈結紮/再灌流(I/R)後に経時的に、左室虚血部のchemokine(Ch)及びCh受容体(ChR)のmRNA発現レベルを解析した。SHRではWKYよりも梗塞面積比が大きかった。ChのGROとその受容体CXCR2は好中球走化性を持つが、これらのmRNA発現レベルは再灌流後速やかに上昇し、再灌流3時間後でもWKY、SHRともに擬手術群よりも増加した。主に単球走化性に関与するCCR2、CCR5の発現レベルは血流再開後漸増し24時間後に最大となった。尚、SHRにおけるGROおよびCXCR2の発現レベルは再灌流3から6時間後、CCR2は24時間後、CCR5は6時間後にWKYよりもSHRの方が高くなった。リンパ球走化性を持つCXCR4の発現レベルは1/Rで変化しなかった。以上より、特定のCh及びChRがI/R障害時に著明に増加し、特にSHRでは好中球走化性のCh及びChRの増加が大であった。新たなCh抗体投与が高血圧性肥大心におけるI/R障害軽減に寄与する可能性が示唆された。 2)われわれは5/6腎摘SHRに中等度の運動を長期的に行わせた際に尿蛋白減少作用、腎組織保護作用が認められることをあきらかにした。また、本モデルにおいてアンジオテンシン変換酵素阻害薬enalapril、カルシウム拮抗藥amlodipineと運動との腎機能保護相乗作用が確認された。一方、腎炎モデルでは、中等度の運動ではむしろ尿蛋白は増加し、enalapril併用にて尿蛋白の増加が抑制された。すなわち、同じ腎不全でも活動性や病因により運動の腎への効果が異なることが示された。さらに、enalaprilの予防投与により、運動可能域を広げられることがあきらかとなった。
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