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1999 年度 実績報告書

ミオシン軽鎖キナーゼにより調節される血管内皮機能および細胞内情報伝達機構の検討

研究課題

研究課題/領域番号 10670642
研究機関浜松医科大学

研究代表者

渡邉 浩司  浜松医科大学, 医学部, 助教授 (50262803)

研究分担者 寺田 肇  浜松医科大学, 医学部, 助手 (50252177)
キーワードミオシン軽鎖キナーゼ / 血管内皮細胞 / 一酸化窒素 / 内皮依存性過分極反応 / 内皮依存性血管拡張因子
研究概要

血管内皮細胞においてNOやEDHFの産生は、細胞内Ca^<2+>濃度の変化により調節される。我々はミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)が内皮細胞内Ca^<2+>濃度調節に深く関与することを報告した。この結果はMLCK活性化がCa^<2+>濃度を上昇させ内皮依存性血管拡張因子産生を刺激する可能性を示唆している。本研究ではMLCKにより調節される内皮依存性血管拡張反応について、MLCKに対するアンチセンス法およびMLCK阻害剤を用い以下の知見を得た。
1)MLCKアンチセンス細胞およびMLCK阻害剤であるML-9(100μM)、wortmannin (WT,100μM)の前投与によりbradykinin(BK,10nM)およびthepsigargin(TG,1μM)刺激時に生じる細胞外からのCa^<2+>流入はほぼ完全に抑制された。
2)BKおよびTG刺激時、内皮細胞によるNOx産生は非刺激時の約1.6倍、約3.2倍にそれぞれ増加したが、アンチセンス細胞およびML-9、WTの前投与によりNOxの増加はほぼ完全に抑制された。
3)SMCの静止膜電位は約-51mVであり、ACh(1μM)投与により約-13mVの過分極を生じたが、ML-9前投与により過分極反応は約60%抑制され、WTの前投与ではほぼ完全に抑制された。
以上の結果から、MLCK活性化は平滑筋収縮を生じる一方、内皮細胞では血管拡張因子の産生を刺激し血管拡張性に作用することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiroshi WATANABE: "Increased Gytosolic Ca^<2+> Concentration Endothelial Cells by calmoduliu Antagonists"Biochemical and Biophysical Resarch Communications. 265. 697-702 (1999)

  • [文献書誌] Ouang-Kim Tran: "Involvevemant of myosin light-chain kinase in chloride-sensitive Ca^<2+> influx in porcine aortic endothelial cells"Cardiovascular research. 44. 623-631 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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