【目的】心機能障害時、カテコラミンに対する心筋反応性の低下が心筋β受容体情報伝達経路のどの因子と最も良く相関するかを検討した。 【方法】13頭の雑種成犬に、左室(LV)圧測定用カテーテルとペーシング用ワイヤーを右室に植え込み、右室高頻度刺激(240bpm)を行わない犬(4頭)、および刺激1日目(4頭)、1週間目(2頭)、4-7週間目(3頭)の犬のIsoproterenol(0.4μg/kg/min)に対する心筋反応性を検討した。 【結果】ペーシング1日後より進行性にIsoproterenolに対するLV dP/dtの反応性(+4671±242→+1892±149→+l719±137→+1316±89mmHg/sec)は低下した。 【次年度の予定】心筋β受容体情報伝達経路を生化学的手法を用いて測定し、心機能障害時Isoproterenolに対する心筋反応性の低下がどの因子(心筋総β受容体数、高親和性β受容体数、Gs蛋白、アデニル酸シクラーゼ活性、Ryanodine受容体数)と最もよく相関するかを検討する予定である。
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