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1999 年度 実績報告書

慢性アルコール摂取の虚血心筋保護作用における細胞内シグナル伝達の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10670683
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

宮前 雅見  大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20298821)

研究分担者 堂前 尚親  大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60115889)
長野 豊  大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80228048)
キーワードアルコール / 心筋虚血 / 再灌流 / Ischemic preconditioning / phospholipase C / モルモット
研究概要

定期的な中等度アルコール摂取はIschemic Preconditioning(PC)に匹敵する心筋保護効果を有することが明らかになっている。今回、我々は定期的な軽度アルコール摂取が同様の心筋保護効果を有するか否か、またその細胞内シグナル伝達におけるphospholipase C(PLC)の関与について検討した。1.定期的な軽度アルコール摂取の心筋保護効果:2.5%アルコールを飲料水として4ヶ月摂取したモルモットの心臓を用い虚血再灌流実験を行った。1)45分虚血後48分再灌流にて左心室圧はコントロール群に比べアルコール群で有意に高かった。2)心筋壊死の指標であるCK値はアルコール群で有意に低かった。3)左心室拡張機能の指標としての左室拡張終期圧はアルコール群で有意に低かった。以上より定期的な軽度アルコール摂取も虚血心筋保護効果を有することが判明した。2.細胞内シグナル伝達におけるPLCの関与:PLCの阻害薬であるU-73122を用い上記と同様の虚血再灌流実験を行った。U-73122を虚血前に10分間灌流した。45分虚血後48分再灌流にてアルコール群で左心室圧、CK値、左室拡張終期圧とも保護効果が消失した。以上より,定期的な軽度アルコール摂取は中等度アルコールと同様に虚血心筋保護効果を有し、その細胞内シグナル伝達においてはPLCの関与が明かとなった。これは現在提唱されているPCのメカニズムと類似であり、未だ実験的現象で臨床応用の確立していないPCへの応用としての可能性を強く示唆するものである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Masami Miyamae: "Blockade of ATP sensitive potassium channels attenuates preconditioning effect of myocardial metabolism in swine"International Journal of Cardiology. 67. 225-236 (1998)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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