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1998 年度 実績報告書

食物抗原によるアトピー性皮膚炎発症のメカニズム及び治療法に関する基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 10670727
研究機関京都大学

研究代表者

片村 憲司  京都大学, 医学研究科, 助手 (40185806)

キーワードIL-7 / naive CD4^+ T cell / IL-4
研究概要

ヒトナイーブT細胞のサイトカイン産生能獲得機構を明らかにする目的で、以下の実験を行った。
1) ヒト臍帯血よりナイーブCD4+T細胞を分離精製し、抗原刺激のない存在下でIL-7と培養し、これらの細胞が新しくIL-4、IL-5、IFN-γなどのサイトカイン産生能を獲得することを明らかにした。
2) また、IL4と培養した場合にはIFN-γの産生能は獲得されたが、IL-4、IL-5は産生しなかった。
3) 実験に用いたIL4とIL-7の濃度では、ナイーブT細胞の増殖は同程度であった。
4) このサイトカイン産生プロフィールの違いの原因を検索する目的で細胞表面マーカーの解析を行ったところ、IL-7によって誘導されたIL-4産生細胞は全てCD31陰性であった。
5) IL-4と培養した場合にはCD31陰性細胞は消失していた。
これらの事実は腸管の上皮細胞が恒常的にIL-7を発現している事を考慮すると、食事アレルゲンが最初に生体内に侵入してくる場所には、あらかじめIL-7でプライムされ、IL4を産生ずるようになったナイーブCD十T細胞が存在する事を示唆しており、食事アレルギーの発症病態を考える上で興味深い。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Katamura K.et al.: "IL-4 and Prostaglandin E_2 inhibit hypomethylation of the 5' regulatory region of IFN-γ gene during differentiation of naive CD4^+ T cells" Mol.Immunol. 35. 39-45 (1998)

  • [文献書誌] Mayumi M.et al.: "Development of antigen-specific IgE antibodies in atopic and non-atopicinfauts piagnostic value of low levels of IgE againstegg white in infants with atopic dermatitis" Allergol.Internat.47. 129-136 (1998)

  • [文献書誌] Katamura K.: "Differentiation of naive human CD4^+ T cell into Th2 cells.The role of prostaglanchin E_2" Allergol.Internat.48. 7-14 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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