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1999 年度 実績報告書

Leigh脳症の新たな病因解明とその治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 10670735
研究機関徳島大学

研究代表者

内藤 悦雄  徳島大学, 医学部, 講師 (30227706)

研究分担者 黒田 泰弘  徳島大学, 医学部, 教授 (20035471)
キーワードLeigh脳症 / 高乳酸血症 / ミトコンドリア異常症
研究概要

Leigh脳症は中枢神経系における特異的な画像所見および高乳酸血症を呈し、精神運動発達遅延、痙攣などの神経症状を伴う小児難病である。本症の病因としてはピルビン酸脱水素酵素複合体(PDHC)や電子伝達系酵素の異常およびミトコンドリアDNA変異などが報告されている。またLeigh脳症の治療法は未だ確立されていないが、本症にはビタミンB_1大量投与により臨床症状の改善、乳酸値の低下がみられるビタミンB_1反応例が存在する。しかし、これらのビタミンB_1反応性の機構には不明な点が多いため、これらの解明および治療法の確立が本研究の目的である。
本研究ではまず全国から当科に酵素診断を依頼された44例のLeigh脳症患児から得た培養細胞を用いて、ビタミンB_1酵素であるPDHCを中心に検討して、22例の病因を明らかにした。すなわちPDHC異常症5例、複合体I欠損症4例、複合体IV欠損症4例.ミトコンドリアDNA変異9例(T8993G7例、T8993C1例、A8344G1例)であった。Leigh脳症患児の50%で病因が判明したが、半数の症例では病因は不明であった。さらにビタミンB_1反応性高乳酸血症患者13例中5例がLeigh脳症患児であった。
複合体IV欠損症患者のSURF-1遺伝子に変異が見出されたので、この遺伝子について解析した。検討しえた3名の患児のうち2名においSURF-1蛋白を大きく変化させる変異を見出した。この結果Leigh脳症をきたす新たな遺伝子変異が明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Etsuo Naito: "Concomitant administration of sodium dichloroacetate and thiamine in West syndrome caused by thiamine-responsive pyruvate dehydrogenase complex deficiency"Journal of the Neurological Sciences. 171. 56-59 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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