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1999 年度 実績報告書

Rett症候群の病因、病態解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10670772
研究機関久留米大学

研究代表者

大滝 悦生  久留米大学, 医学部, 助手 (80213750)

研究分担者 山下 裕史朗  久留米大学, 医学部, 講師 (90211630)
山田 茂人  久留米大学, 医学部, 助教授 (20158190)
松石 豊次郎  久留米大学, 医学部, 助教授 (60157237)
永光 信一郎  久留米大学, 医学部, 助手 (30258454)
キーワードRett症候群 / ドーパミンニューロン / phenylethylamine / 神経伝達物質
研究概要

Rett症候群〔以下RSと略す)は生後6カ月までは正常発達を示し,1歳前後より自閉傾向,精神経運動発達遅滞を示す発達障害である。RSは臨床症状,剖検所見よりド-パミンニューロン系の異常がその病態,病因に関わっていると考えられている。髄液のphenylethylamine(以下PEAと略す)はDopamineの前駆物質であるphenylalanineの脱炭酸化により合成され,神経修飾因子として働くことが知られている。昨年髄液中PEAの定量をGas chromatography/Mass spectrometryを用いて確立した。本年は髄液中のPEAをRSで測定し,biological markerとなり得るか検討した。またドーパミン系の別のマーカーであるhomovanilic acid(HVA)と3-methoxy-4-hydroxy-phenylethylene glycol(MHPG)も脳脊髄液で測定したが,RSとコントロール,disease controlで有意差はなかった。16人のRSと13人の年齢をマッチしたコントロール,4人の精神遅滞を伴ったてんかん,5人の精神遅滞を伴った自閉症をdisease controlとし,髄液中のPEAを測定した。髄液中のPEAはそれぞれ287.2±285.9,936.2±519.1,612.2±221.1,570.6±441.6pg/mlでRSでコントロールの32%と有意に低値であった。(p<0.001)。また精神遅滞を伴ったてんかん,自閉症ではコントロールと差はなかった。PEAは自傷行為,呼吸傷害などの臨床症状とは関連は認めなかった。PEAはRSでドーパミン障害のマーカーとなる可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Satoi M,Matsuishi T,Yamada S,Ohtaki E....Percy AK.: "Decreased cerebrospinal fluid levels of β-phenylethylamine in patients with Rett syndrome."Ann Neurol. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Yamashita Y,Matsuishi T,Ishibashi M,et al.: "Decrease in benzodiazepine receptor binding in the brains of adult patients with Rett sundrome."J Neurol Sci.. 154・2. 146-150 (1998)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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