研究課題/領域番号 |
10670774
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
小戝 健一郎 久留米大学, 医学部, 助手 (90258418)
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研究分担者 |
目加田 英輔 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (20135742)
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キーワード | 遺伝子治療 / 先天代謝疾患 / キメラベクター / HGF / アデノウイルスベクター / レトロウイルスベクター / 肝遺伝子導入法 |
研究概要 |
<研究目的> 先天代謝疾患に対する遺伝子治療を実現するため、高率な遺伝子導入と長期の遺伝子発現を可能とするキメラベクターを新たに開発し、これによる新しい肝遺伝子導入法を開発する。 <研究実績の概要> 1. レトロウイルスの構造遺伝子を発現するアデノウイルスベクターを作製した。 2. 簡易、短期間で作製可能な高力価レトロウイルスの作製法を開発、確立した。 3. アゴニスティック作用をもつ抗Fas抗体、あるいはエンドトキシンの投与により、in vitro及びin vivoで肝細胞のアポトーシス、劇症肝炎を誘導し、HGF(肝細胞増殖因子)の抗アポトーシス作用、及びその分子機構を調べた。HGFがBcl-xL分子の発現誘導を介してcaspaseのシグナル伝達を阻止し、強い抗アポトーシス作用、肝保護作用を示すことを見いだした。 4. リコンビナントHGF投与で肝障害なく一時的な肝再生を促し、レトロウイルスのin vivo投与にて肝遺伝子導入を計るという、新しいin vivo肝遺伝子導入法、肝遺伝子治療法を開発した。 5. HGFを発現するアデノウイルスベクターを開発した。 <今後の方針> 1.キメラベクターの疾患モデルでの有用性を検討していく。2.HGFを発現するアデノウイルスベクターによる肝再生の誘導と、それに続くレトロウイルス、キメラウイルスベクターのin vivo投与による新しいin vivo肝遺伝子導入法を開発・確立する。
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