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1998 年度 実績報告書

尋常性天疱瘡におけるデスモグレイン3抗原特異的T細胞誘導とT細胞エピトープの同定

研究課題

研究課題/領域番号 10670804
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

桜井 敏晴  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20101933)

研究分担者 西川 武二  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50051579)
河上 裕  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50161287)
天谷 雅行  慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (90212563)
キーワード尋常性天疱瘡 / T細胞 / デスモグレイン3 / HLA
研究概要

本研究の目的は、尋常性天疱瘡(PV)患者において自己抗原Desmoglein(Dsg)3に特異的なT細胞を末梢血リンパ球より誘導し、そのHLA拘束性とT細胞エピトープを同定することにより細胞性免疫機構を解析し、診断および治療への臨床応用を検討することである。
本年度は研究計画に従い次の3項目について研究した。
1) 研究分担者の天谷により収集された12人のPV患者のHLA ClassIIタイプを調べたところ、DRBlは全例(12/12)DR14を有し、DQBlは75%(9/12)が^*0503で、^*0301も50%(6/12)であった。
これらのHLAタイプは、正常人と比較し明らかにPVとの連関を認めた。
2) DSg3蛋白を細胞外ドメイン(Dsg3-WEC)と細胞内ドメイン(Dsg3-WIC)に分け、それぞれ約80、70kDのチオレドキシン融合組換え蛋白として大腸菌発現系で作製した。
3) 作製した組換えDsg3-WECとDsg3-WIC蛋白を抗原として、12人のPV患者の末梢血リンパ球をin vitroで頻回に刺激し、Dsg3反応性T細胞株の樹立を試みた。Dsg3特異的反応性は、抗原感作自己末梢血単核球やEBV-トランスフォームB細胞に対する反応を[^3H]-thymidine取り込み能で判定した。その結果チオレドキシンと比較し、2.0以上のStimulation Indexを示したのは、2例だけで、いずれも臨床的に寛解期であった。さらに限界希釈法よりDsg3特異的T細胞クローン樹立を試みたが、T細胞クローンは得られなかった。
今後、より小さい組換えDsg3蛋白断片を作製し、PV患者末梢血からDsg3特異的T細胞の誘導を試みる予定である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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