研究課題/領域番号 |
10670822
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
丸橋 晃 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (30114135)
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研究分担者 |
奥村 敏之 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (50241815)
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キーワード | Proton / Dose Distrebution / Biological Desimetry / CCD camera / Photoluminescence Microscope |
研究概要 |
2年継続課題の1年目の本年度は陽子線の線量分布および線量-効果関係を2次元面的に評価するための実験的手法の確立を目指して、以下の2課題に関する検討を行った。 I. 陽子線の2次元線量分布測定の評価。 2次元線量分布測定装置として 1) X線フィルム撮影用増感紙(蛍光発光体)+高感度CCDカメラ 2) イメージングプレート(IP)+レーザー読み出し装置 の2種類が検討されている。1)の方法は発光の寿命が短くリアルタイム的連続測定が可能であるのに対して、IPの励起状態の寿命は長くレーザーによる照射後読みだし測定である。両者はパーソナルコンピュータに接続され、測定結果のディジタル処理が可能である。1)の増感紙(蛍光発光体)は測定が簡便であることを考慮して水中使用を前提とした検討を行っている。 測定された分布の評価には半導体検出器水中走査により得られる分布が基準として使用されている。現状までの結果では1)については相対的に入射部からプラトー部の傾斜が大きく、2)ではピーク部が相対的に小さい。後者はLET特性として説明可能であるが、前者については別の原因を考慮する必要があり検討中である。 II.V79細胞を用いた線量-効果関係の評価。 2次元面上の陽子線線量対効果関係を得るため 1) 培養ボトル底面に付着増殖しコンフルエントの状態にある細胞の生死弁別法 2) 単一細胞照射後の分裂能およびコロニー形成能 の2法をV79細胞で検討している。1)及び2)分裂能測定には蛍光顕微鏡を使用。2)について2次元的効果分布を得るためmm^2当り4細胞平均の播種を採用している。蛍光顕微鏡下において分裂能判定の高精度化が期待できる。
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