研究課題/領域番号 |
10670825
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
織内 〓 群馬大学, 医学部, 教務員 (40292586)
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研究分担者 |
遠藤 啓吾 群馬大学, 医学部, 教授 (10115800)
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キーワード | Iodine-131 / CD20 / Radioimmunotherapy / Malignant lymphoma / Monoclonal antibody / Radiolabeling |
研究概要 |
ヒトB細胞性悪性リンパ腫が高率に発現するCD20抗原に対するモノクローナル抗体を作製し、無血清培養により生産した。カラムを用いて精製し4.0mg/mlの抗体が得られた。HPLCによるタンパクの純度は99.2%、RIAによる抗体量は82.1mgであった。発熱性物質試験の結果は検出感度以下であった。放射性ヨウ素(I-131)で標識された抗体は、CD20抗原陽性細胞株であるRPMI1788に高い結合性を示し、標識後にも免疫学的活性を有することを確認した。 RPMI1788移植SCIDマウスを用いてI-131標識抗体による悪性リンパ腫の治療を目的とした動物実験を行った。生後5週齢の雌SCIDマウスの皮下にRPMI1788細胞1×10^6個を移植し、腫瘍径6mmの時点でI-131標識抗CD20抗体を静脈内に投与した。投与量は、あらかじめ行った耐容量の検討結果にもとづき100μCiおよび200μCiとし、未標識抗CD20抗体単独による治療と効果を比較した。I-131標識抗CD20抗体200μCi投与群では、副作用によると推定される死亡例が認められたが、用量依存性の腫瘍増殖抑制効果が示唆された。また未標識抗CD20抗体単独でも軽度の腫瘍増殖抑制効果が認められた。 今後はI-131による無菌的な標識法の確立とI-131標識抗CD20抗体の抗腫瘍効果の化学療法や併用療法との比較検討を行う。
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