研究課題/領域番号 |
10670829
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 紀夫 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10010050)
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研究分担者 |
伊藤 正光 横浜逓信病院, 医師(研究職) (80176362)
中川 恵一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80188896)
平野 和也 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80251221)
酒井 一夫 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40153837)
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キーワード | 照射後の肺障害 / Radiation fibrosis |
研究概要 |
照射野や線量が過大であるとがん治療後、半年から年のオーダーで出現してくる肺障害を問題としているためマウスやラットの実験系でも長期継続研究となる。本年照射開始したものは、経過観察中であり、マウス肺細胞の初代培養とin situとを組合せた、照射後の遺伝子(p53,サイトカイン他)発現と細胞死の検索も進行中である。 一方、以前より継続中の肺障害(肺線維化)軽減のための薬剤効果の研究の結果の一部が得られた。ラット右肺を電子線にて17Gy照射群と照射にアルガトロバン10mg/kg併用投与した群の経過観察中であるが、肺組織線維化(アザンマロリー染色)、色素含食細胞浸潤の程度がアルガトロバン併用投与群で有意に軽減しているという予備的な結果を得た。肺組織の線維化(アザンマロリー染色)、色素含食細胞浸潤についてアルガトロバン投与群で有意に軽減していることが確かであるか決定するべく、今後研究をすすめる価値があると考えられた。肝細胞増殖囚子HGFと共にアルガトロバンの効果についても研究を進める予定である。また、in vitro培養系も用いて、これらの薬剤の効果が実質細胞に対する直接効果であるのか組織での炎症反応や再増殖修復・再生のプロセスに関係するか解析を進める。
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