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1999 年度 実績報告書

ハイパーサーミア技術の確立を目的とした生体内温度分布の高精度3次元逆推定

研究課題

研究課題/領域番号 10670831
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

加藤 和夫  長岡技術科学大学, 工学部, 講師 (80115104)

研究分担者 松田 甚一  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30029087)
キーワードハイパーサーミア / SPECT画像 / 血流量 / X線CT画像 / 計画治療 / 生体組織モデル / 温度分布推定 / 温度分布シミュレータ
研究概要

本研究では、電磁エネルギーを利用した癌温熱療法の確立を目指して、コンピュータ・シミュレーション手法を用いて、加温時の体内温度分布を非侵襲的に逆推定する方法の開発を目的としている。以下に、主な成果を示す。
(平成10年度)
1.血流量分布の逆推定アルゴリズムの開発: 臨床時に撮像した数枚のSPECT画像から、血液量分布を推定するためのアルゴリズムを開発し、コンピュータシミュレーション手法により、本アルゴリズムの有効性を確認した。
2.体内温度分布の逆推定アルゴリズムの開発: 臨床時に撮像したX線CT画像に基づき、温度分布解析のための生体組織モデルを自動作成し、さらに、これを用いた有限要素法による温度分布推定計算アルゴリズムを開発した。
3.高速・高精度3次元温度分布シミュレータの開発: 上記1、2で開発した手法に基づき、温熱治療時における体内温度分布を高速・高精度に推定するための温度分布シミュレータを開発した。新潟大学脳研究所の協力を得て、針状電極による脳腫瘍加温時の温度分布を、2次元的にではあるが、数十秒の計算時間で、しかも0.5℃程度の誤差で逆推定できることを臨床的に確認した。
(平成11年度)
4.本システムの臨床データによる評価: 本システムを用いて、5例の悪性神経膠瘍に対し、温度分布予測を行い、適切な針状電極の位置と測温点を決定した。4例でCR(h)、1例でPR(h)、正常脳に障害のあった例は、無かった。
以上の成果から、本研究の目的である非侵襲的体内温度分布推定システムを構築し、さらに本システムを用いた計画治療についても、臨床応用できるメドがついたと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 加藤 和夫、佐藤 康弘、松田 甚一: "少数の測温情報を利用した体内温度分布推定"日本ハイパーサーミ学会誌. 第14巻増刊号. S-203 (1998)

  • [文献書誌] 宇塚 岳夫、高橋 英明、柿沼 健一、田中 隆一、松田 甚一、加藤 和夫: "悪性神経膠瘍に対するコンピュータシミュレーションを用いた温熱治療計画法"日本ハイパーサーミ学会誌. 第15巻増刊号. 224-225 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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