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1998 年度 実績報告書

アルツハイマー病における神経移植・薬物効果の核医学的評価に関する基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 10670832
研究機関金沢大学

研究代表者

森 厚文  金沢大学, アイソトープ総合センター, 教授 (90019604)

研究分担者 辻 志郎  金沢大学, 医学部, 助教授 (70227388)
柴 和弘  金沢大学, アイソトープ総合センター, 助手 (40143929)
キーワードアルツハイマー病 / コリントランスポータ / βアミロイド / 核医学
研究概要

ラットの皮下に埋め込んだ滲透圧ポンプから側脳室内に合成βアミロイド蛋白(1-40)を300pg/dayで持続的に2週間注入して、アルツハイマー病モデルラットを作成した。βアミロイド投与群と対照生理食塩水投与群の2群に分け、それぞれ2週間後に断頭し、新鮮凍結脳切片を作成した。まず、βアミロイド蛋白の分布をヒトβアミロイドモノクローナル抗体(1-17)で免疫染色し確認した。さらに、ムスカリン性アセチルコリン受容体は[3H]QNB、アセチルコリン小胞トランスポータは[3H]vesamicolを用いて半定量的オートラジオグラフィにて評価した。小脳に対する頭頂葉大脳皮質の集積比を算出して2群を比較した。
その結果,免疫染色によりβアミロイド蛋白の脳内沈着を確認し、モデルの確認をした。[3H]QNBの頭頂葉大脳皮質/小脳比はいずれも有意差を認めなかったが、[3H]vesamicolではβアミロイド投与群の頭頂葉大脳皮質で有意に低下した。神経の変性脱落がおこるβアミロイド脳室内持続投与モデルラットにおいて[3H]QNBオートラジオグラフィでは捉えがたい変化を[3H]vesamicolオートラジオグラフィで捉えることができた。
以上より,アセチルコリン神経の変性脱落がおこりアルツハイマー病モデルと考えられるβアミロイド蛋白脳室内持続投与ラットにおいて,[3H]QNBよりも[3H]vesamicolの方が変化を鋭敏に捉えられた。したがって,痴呆におけるアセチルコリン神経系の核医学的評価法としては,vesamicolによるシナプス小胞アセチルコリントランスポータ・イメージングが適していると考えられた。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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