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1998 年度 実績報告書

微小転移および不顕性転移に対するアイソトープ標識抗体の抗腫瘍効果の増幅

研究課題

研究課題/領域番号 10670838
研究機関金沢大学

研究代表者

横山 邦彦  金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (60230661)

研究分担者 柴 和弘  金沢大学, アイソトープ総合センター, 助手 (40143929)
キーワード放射免疫療法 / 放射線感受性 / 組織低酸素 / 低酸素トレーサ / 血管新生
研究概要

放射免疫療法の治療効果を予測する際,組織低酸素の有無や程度は重要な因子であるが,従来は確認が困難であった.本研究では,初年度にまず,組織の低酸素状態を評価するトレーサとして,4,9-diaza-3,3,10,10-tetramethyldodecan-2,11-dione bisoxime(HL91)の特性評価をin vitroで行った.HL91はニトロイミダゾール基を持たず,Tc-99m標識化合物であることが特徴である.また,同時に血流指標トレーサであるTI-201と比較検討した.
腫瘍細胞とのin vitro結合アッセイには,マウス単球性白血病細胞P388を用い,低酸素状態と大気中での有酸素状態での各トレーサの細胞への結合率を比較した.有酸素状態ではHL91のP388へ結合は低値を示した(2.4±0.11% at 20min,3.7±0.14% at 240min)が,低酸素状態ではTI-201の結合率が低下した180分以降に,HL91の結合率が上昇する現象が認められた(2.8±0.11% at 20min,40.4±0.91% at 240min).ガンマカメラによるイメージングで体内動態と腫瘍への分布を評価した.Lewis Lung Cancer細胞あるいはメラノーマ細胞B-16を移植したマウスを用いたイメージングでは,静注15分後像でTI-201と同等,120分後像では,TI-201よりコントラストの良い画像が得られた.
HL91は,TI-201とは異なった動態を示すので,腫瘍診断において新たな情報を付加する可能性がある.すなわちこのトレーサは,低酸素組織への親和性を示すため,放射線感受性の予想に利用できるのみならず,組織低酸素により誘発される血管新生および血行性転移の危険予知にも展開できる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 横山邦彦: "がんのアイソトープ内用療法" 癌と化学療法. 26(6). (1999)

  • [文献書誌] 横山邦彦: "がんのラジオアイソトープ内用療法の利用の現状と展望" Isotope News. 5. (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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