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1999 年度 実績報告書

PETによる悪性腫瘍の診断におけるC-11 acetateの検討

研究課題

研究課題/領域番号 10670841
研究機関福井医科大学

研究代表者

高橋 範雄  福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (10197163)

研究分担者 吉田 正徳  福井医科大学, 医学部, 講師 (00166969)
キーワードC-11 acetate / F-18 FDG / Positron emission Tomography(PET) / 前立腺癌 / NO
研究概要

前立腺癌を対象としたC-11 acetateの臨床的有用性の検討は前立腺癌5例を追加し、昨年度とあわせ前立腺癌17例となった。また、FDG PETとの比較に加え。骨転移に対する検出能について骨シンチグラフィと比較検討した。C-11 acetateを用いたPET検査では、C-11 acetateの尿中排泄はほとんどみられず、前立腺癌17例全例が異常集積として陽性描出された。C-11 acetateは投与後すみやかに癌に取り込まれ、数分でプラトーに達した。また、リンパ節転移、骨転移巣にも著明な集積がみられ、骨転移27病変中23病変を検出可能であった。一方、F-18 FDGを用いたPET検査では、17例中5例では異常集積がみられず、陽性描出できなかった。また、病巣への集積程度もC-11 acetateの方がより高い傾向であった。また、検出できた骨転移巣は17病変に留まった。C-11 acetateを用いたPET検査は従来の検査薬剤であるF-18 FDGに比べて、前立腺癌および骨転移に対して高い検出能を持ち、検査時間も短く、かつ煩雑な膀胱洗浄も不要であり、高い臨床的有用性が示唆された。さらに、acetateの腫瘍への集積機序を培養細胞とC-14 acetateおよびH-3 thymidineを用いて検討した。C-14はおもにposphatidylcholineおよび中性脂肪に存在し、細胞の増殖能と良好な相関を認めた。従って、acetateの腫瘍への集積は、acetateの同化経路によるもので、腫瘍の成長を反映しており、C-11 acetateを用いたPET検査が、腫瘍の増殖能を評価するのに適していることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S. Muramoto: "Positive imaging of prostate cancer with carbon-11 acetate and PET."The Journal of Nuclear Medicine. 40(Supple.). 60P (1999)

  • [文献書誌] 村本 聡: "C-11 acetate PETによる前立腺癌イメージング"日本医学放射線学会雑誌. 60(2). S280 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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