研究課題/領域番号 |
10670842
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
竹田 寛 三重大学, 医学部, 教授 (70106988)
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研究分担者 |
佐久間 肇 三重大学, 医学部・附属病院, 助教授 (60205797)
松村 要 三重大学, 医学部, 助教授 (70126994)
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キーワード | 心筋症ハムスター(Bio.14.6) / 脂肪酸代謝 / 交感神経機能 |
研究概要 |
1)心筋症ハムスター(Bio.14.6)における心筋の交感神経機能異常と脂肪酸代謝障害出現時期の経時的比較 (方法)月齢の異なる心筋症ハムスターに、心筋の交感神経機能を調べる I-123 meta-iodobenzyl-guanidine(MIBG)と脂肪酸代謝を調べる I-125 beta-metyl-iodophenyl-pentadecanoic acid(BMIPP)とを同時投与し、オートラジオグラフィーを作成、両核種における異常所見の出現時期を比較した。(結果)月齢3-4ヶ月の心筋症ハムスターでは、BMIPPの集積異常よりもMIBGの集積異常の方がより顕著であり、組織学的には細胞浸潤と心筋細胞融解がみられた。月齢6ヶ月になるとBMIPPの集積異常も顕著化し、組織学的には線維化が増加した。(結語)心筋症ハムスターでは、交感神経障害の方が脂肪酸代謝障害よりも先に出現する。 2)心筋症ハムスターによる心筋脂肪酸代謝障害の検討 (方法)月齢6ヶ月の心不全期となった心筋症ハムスターに対し、I-123と I-125で標識した脂肪酸iodophenyl-9-methyl-pentadecanoic acid(9MPA)をそれぞれ経時的に投与して、心筋における脂肪酸の摂取率(%kg.dose/g)と洗い出し率(%)を測定し、対照群(Syrian gold hamster)と比較検討した。(結果)投与5分後における9MPAの心筋への摂取率は、対照群の1.59±0.19に比べ心筋症ハムスターでは0.98±0.32と有意に低下していた(p=0.008)。洗い出し率は、対照群の25.1±12.8%に比べ心筋症ハムスターでは12.7±14.6%と有意に低下した(p=0.04)。(結語)心不全期の心筋症ハムスターでは、心筋の脂肪酸代謝障害の生じていることが確認された。
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