研究概要 |
ハードウエア、コンピューターグラフィックス、バーチャルリアリティ技術の進歩により、ヘリカルCTや高速MRIデータを用いた仮想現実の三次元画像が応用されつつある。本研究の目的は、医学教育、及び、内視鏡や手術シュミレーションにおいて、これらの統合型三次元画像の臨床的有用性と問題点を明らかにすることにある。 平成10年度に、グラッフィクス性能が優れたグラフィックス・ワークステーションINTERGRAPH TDZ2000(Windows NT 4.0.,400MHz Pentium-II×2CPU)を購入し、当センターのCT,MRI,従来のUNIX Work Stationとが構成しているネットワークと、DICOM規格により接続した。このワークステーションに、K.G.T社製三次元画像システムINTAGEというソフトウエアをインストールした。現在、Prespective Surface Renderingを用いたVirtual Endoscopyが可能で臨床応用を進めている。また、一連のVirtual Endoscopyを自動作成するソフトウエアの開発がなされ、現在、臨床応用を試みている。さらに、より高画質化が可能なVolume Renderingを利用したVirtual Endoscopyが平成11年3月末までに完成され、年内中に処理速度の高速化も予定されている。 データ収集としては、ヘリカルCT:東芝社製TCT900S-HELIX、MRI:東芝社製1.5T-MRI VISARTに加えて、平成10年度1月より最新型ヘリカルCTの東芝社製Asteionが寡動しはじめ、研究に必要な気管や血管疾患のボリュームデータの収集を行っている。 平成11年度には、以上のシステムを使用し、ファントームを用いた基礎的研究、臨床応用を行い、その有用性と問題点を明らかにして、その結果を総括し、国内外の学会で発表を行う。
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