研究概要 |
ハードウエア、コンピューターグラフィックス、バーチャルリアリティ技術の進歩により、ヘリカルCTや高速MRIデータを用いた三次元画像が、医学教育、内視鏡や手術シミュレーションとして臨床的にきわめて有用なツールとなった。Volume Renderingでは、三次元画像の著明な高画質化を可能とし、非常にリアリティある画像が構成可能である。このため、シミュレーションにおいて多彩な表現方法が可能となる。特に、肝臓腫瘍の術前評価(腫瘍と門脈、肝静脈の関係)、大動脈疾患(範囲、大きさなど)では、適切な術前評価が可能である。また、Perspective Renderingにより可能となったVirtual Endoscopyでは、Virtual Bronchoscopy, Virtual Colonoscopy, Virtual Angioscopyなどあらゆる分野での応用が可能で、特に、Virtual Bronchoscopyは、気管枝鏡やTBLBのシミュレーションとして臨床的にきわめて有用である。 現在では、画質、操作性、処理時間など、ルーチン検査として行うには、未だ、問題点が多く残っている。今後、Volume Rendering処理が高速化し、リアルタイム化が予定されており、臨床的有用性の劇的向上が期待される。また、マルチスライスヘリカルCTでは、超高速撮像、超広範囲撮像、兆候分解能ボリュームデータの収集が可能で、三次元画像の画質の改善、及び、臨床的有用性が向上するものと考えられる。
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