研究課題/領域番号 |
10670869
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
町田 喜久雄 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (40010235)
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研究分担者 |
細野 眞 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00281303)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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キーワード | efficacy / Tc-99m-ECD / Tc-99m-HMPAQ / I-123-IMP / Alzheimer / Cerebral infarction / Pick / Multi-center study |
研究概要 |
平成10年度から13年度の4年間にわたる本研究では、高齢者精神障害の内でも、とくにAlzheimer病などによる痴呆診断に対する脳血流SPECTの診断的意義を明らかにすることを目的に多施設読影実験を行った。 先ず4施設より診断の確定したAlzheimer病など99症例の脳血流SPECTとMRIを収集し、57症例について核医学を主に専攻する医師10人によって先ず読影実験を行い、その結果をROC解析によって検討した。 その結果、1)脳血流SPECTの痴呆鑑別能を表すROC曲線下面積は、すべての医師においてMRIより大であった。しかし統計的に有意の差が有ったのは3人のみであった。対応のあるt-検定でAzの平均値を比較すると、医師全体では、有意にSPEQTの痴呆鑑別能が大であった。 2)同じ症例のMRIを放射線科診断医7人が半年後に読影した結果では、医師間の変動は第1の読影実験に比し有意に小さかった。 3)SPECT診断の経験が豊富な7人Az平均は、MRI専門医のそれより有意に大であった。すなわち脳血流SPECTはAlzheimer病などの診断に優れていると考えられる。 4)SPECT経験の浅い医師の読影結果は、明らかに経験の豊富な医師よりAzが小さかった。これは今後、医師の読影教育が重要である事を示唆するものと考えられる。 今後の診断能向上のためには、医師の教育が必要であり、さらには、最近注目されつつあるSPMや3DSSPなどのコンピュータ診断の導入を検討する必要があるであろう(wvf27)。
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