(1)作成したプログラムの精度確認 最大直方体領域を求めるために作成したプログラムの性能評価および精度確認を行なった。比較のため、VB法(voxel based method)とOB法(octree based method)に関してもプログラムを作成し、シミュレーションを行なった。 (2)作成したプログラムの3次元への拡張 最大直方体領域(MRR)決定アルゴリズムを3次元に拡張するための効率的なアルゴリズムを考案し、これをプログラム化した。このアルゴリズムは、各断層面毎にMRR算出し、次に断面毎に論理積を計算し、次次と3次元的な最大領域を決定していくというものである。本研究では新しく開発した3次元領域拡張アルゴリズムを導入したプログラムを作成し、これを光子輸送計算プログラムに組み込み、従来の手法(VB法とOB法)との比較の下で、計算精度、計算時間を評価した。評価はz軸方向に均一な媒質が続く円柱ファントム、z軸方向に均質な媒質は続かないが形状が単純である球ファントム、さらに実際の人体形状を模擬したMCATファントムを用いた。この結果、MRRアルゴリズムを採用することで、従来、最も高速であったOB法より高速な演算が可能となった。また、VB法と比較すると4割弱の計算時間となり、方法論の有効性が示された。また、分解能が高くなればなるほど、MRR法の有効性が顕著になることが示された。 (3)報告書の作成
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