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1999 年度 実績報告書

C-11酢酸による肺癌の低酸素状態の測定と放射線感受性、多剤耐性発現との関連性

研究課題

研究課題/領域番号 10670874
研究機関金沢医科大学

研究代表者

東 光太郎  金沢医科大学, 医学部, 助教授 (50189750)

研究分担者 上田 善道  金沢医科大学, 医学部, 助教授 (50271375)
キーワード肺癌 / P-糖タンパク / C-11酢酸 / Tc-99m MIBI / ポジトロン断層法
研究概要

癌細胞からのC-11酢酸のclearanceは、癌細胞の酸素代謝を反映する可能性がある。まずインフォームドコンセントの得られた未治療の肺癌放射線治療予定者を対象として、C-11酢酸を用いたポジトロン断層法を施行し肺癌からのC-11酢酸のclearanceを測定した。また、放射線治療終了1ヵ月後治療効果を判定し、両者の間の関連について検討した。その結果、肺癌の放射線治療効果と肺癌からのC-11酢酸のclearanceとの間に明らかな関連は認められなかった。次に、インフォームドコンセントの得られた未治療の肺癌外科的切除予定者を対象として、術前にC-11酢酸を用いたポジトロン断層法を施行し肺癌からのC-11酢酸のclearanceを測定した。さらにTc-99m MIBIを用いたSPECT像をTc-99m MIBI静注15分後および3時間後撮像し、肺癌からのTc-99m MIBIの排出能を測定した。肺癌外科的切除後、抗癌剤耐性関連タンパクであるP-糖タンパクに対するモノクローナル抗体(JSB-1)を用いた免疫組織化学染色法にて切除肺癌組織内のP-糖タンパクの発現を定量した。その結果、肺癌からのC-11酢酸のclearanceと肺癌のP-糖タンパクの発現との間には関連は認められなかった。しかし、肺癌からのTc-99m MIBIの排出能は肺癌のP-糖タンパクの発現と関連があり、P-糖タンパクの発現の高い肺癌ほど肺癌からのTc-99m MIBIの排出能は高い傾向が認められた。Tc-99m MIBIはP-糖タンパクのポンプ作用により細胞内から細胞外に排出されることが知られている。本研究により、肺癌からのTc-99m MIBIの排出能を測定することによって肺癌のP-糖タンパクの発現の程度を非侵襲的に推測できることが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kotaro HIgashi et al: "FDG PET measurement of the proliferative potential of non-small cell lung cancer"The Journal of Nuclear Medicine. 41・1. 85-92 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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