研究概要 |
本研究では、患者体内全領域において±3%以内の精度を満足する実用的な高精度3次元線量分布計算法を開発することを目的にその基礎研究を行った。 1)現在、臨床で使用されている放射線治療計画装置の計算精度、能力の調査結果は決して満足のいくものではないことを確認した(平成10年度)。 2)パソコン医用画像処理システムを導入して最新CT装置からの画像データ取り込み,処理フォーマット変換後、再画像化した(平成10年度)。再画像化したCTデータより患者体輪郭取得、CT密度データの処理法を完成した(平成11年度)。 3)各種体内散乱線の寄与率の実験、理論的検討を行った。散乱線の分離法として、モンテカルロ法の計算結果データを利用して体内散乱線を種々の散乱線に分離することを試み、各種散乱線の寄与率を試算した(平成11、12年度)。 4)我々が以前に開発した計算アルゴリズムModified Equivalent TMRを基にして、新しい高精度3次元線量分布計算アルゴリズムを開発し、実際の計算ソフトのフローチャートを作成した。新しい3次元線量分布計算ソフトはコンピュータへの導入、作成中であり、その計算精度の確認に至っていない(平成11、12年度)。
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